トータル・ボディ・ロードって…?
化学物質過敏症の発症
ここでは、化学物質についての簡単な予備知識のみ紹介しております。
化学物質や
化学物質過敏症については、ご自身の判断で良い書籍を探してください。
長い間にわたり化学物質を摂取し続け、ストレスの総量(トータル・ボディ・ロード
※1)が各自の適応能力を超えると、
化学物質過敏症を発症します。
トータル・ボディ・ロードが少しでも超えてしまうと、極めて微量な化学物質に接触しただけでも反応して、
頭痛・疲れやすいなど
化学物質過敏症の様々な症状が頻繁に出るようになってしまいます。
ppb
(1ミリリットル当たり1ナノグラム・10億分の1グラム)から
ppt
(1ミリリットル当たり1ピコグラム・1兆分の1グラム)という、
極めて僅かな量の化学物質でも、それが引き金になって、
化学物質過敏症が発症するのです。
化学物質過敏症は、化学物質が原因となって発症するもので、中毒やアレルギーとは違います。
また、自律神経の異常なので、頭痛・呼吸困難・吐き気・・・と症状も様々です。
患者の男女比は、女性が圧倒的に多く70%以上と言われており、それは女性が家庭にいる時間が長く、
室内の空気汚染の被害を受けているからだと思われます。
滞在時間の長い自宅や職場の生活環境を見直して、化学物質を取り除き曝露しないようにすることが、健康を維持する上で大切です。
化学物質過敏症は現代病であり、それぞれおかれた環境で、それぞれ要因があり、リスクも大きく異なります。
2002年4月から建築(改修)された学校では、「学校環境衛生基準」に基づいて、空気環境の測定が実施されています。
その結果、各地の小・中・高校で、ホルムアルデヒドやトルエンが厚生労働省の指針値以上であるなど
「シックスクール問題」が起きていることも判明しています。
※1)トータル・ボディ・ロード
ストレスの総量を、トータル・ボディ・ロードと言います。
ストレスの種類には、化学的ストレス・物理的ストレス・生物的ストレス等があり、化学的ストレスには薬など、物理的ストレスには電磁波や熱など、生物的ストレスには花粉やウィルスなどがあります。
厚生労働省が公表している、化学物質濃度指針値は次のとおりです。
濃度指針値は、「人がその濃度の空気を一生涯にわたって摂取しても健康への有害な影響は受けないであろうと判断される値」として、次のとおり定められています。
| 揮発性有機化合物 | 室内濃度指針値 | 設定日 | 主な室内用途 |
| アセトアルデヒド | 48µg/m3(0.03ppm) | '02.1.22 |
防腐剤・防かび剤・接着剤(1) |
| フェノブカルブ | 33µg/m3(3.8ppb) | '02.1.22 |
防蟻剤 |
| ホルムアルデヒド | 100µg/m3(0.08ppm) | '97.6.13 |
接着剤・防腐剤 |
| トルエン | 260µg/m3(0.07ppm) | '00.6.26 |
接着剤・塗料の溶剤・希釈剤 |
| キシレン | 870µg/m3(0.20ppm) | '00.6.26 |
接着剤・塗料の溶剤・希釈剤 |
| パラジクロロベンゼン | 240µg/m3(0.04ppm) | '00.6.26 |
防虫剤・芳香剤 |
| エチルベンゼン | 3800µg/m3(0.88ppm) | '00.12.15 |
接着剤・塗料の溶剤・希釈剤 |
| スチレン | 220µg/m3(0.05ppm) | '00.12.15 |
樹脂等高分子化合物の原料 |
| クロルピリホス | 1µg/m3(0.07ppb) 但し小児の場合は 0.1µg/m3(0.007ppb) | '00.12.15 | 防蟻剤 |
| フタル酸ジ-n-ブチル | 220µg/m3(0.02ppm) | '00.12.15 |
塗料・顔料・接着剤 |
| テトラデカン | 330µg/m3(0.04ppm) | '01.7.5 |
塗料等の溶剤 |
| フタル酸ジ-2-エチルヘキシル | 120µg/m3(7.6ppb)(2) | '01.7.5 |
可塑剤 |
| ダイアジノン | 0.29µg/m3(0.02ppb) | '01.7.5 |
殺虫剤 |
| TVOC(総揮発性有機化合物量) | 暫定目標値400µg/m3 | '00.12.15 | |
(1)接着剤などホルムアルデヒドの代替品としての使用が増えている。
(2)フタル酸ジ-2-エチルヘキシルの蒸気圧についてはは1.3×10-5Pa(25℃)〜8.6×10-4Pa(20℃)など多数の文献値があり、これらの換算濃度はそれぞれ0.12〜8.5ppb相当である。
私たちは、知らず知らずの間に、たくさんの
化学物質に囲まれて暮らしています。
快適な住環境だと思っていても、目に見えない化学物質は、あなたの周りに潜んでいます。
潜んでいるだけなら良いのですが、あなたを曝露し続けているのかもしれません。
そんな環境の中で暮らしていて、住宅建材や家具、また生活から発生する様々な化学物質などが原因で、
トータル・ボディ・ロードがいっぱいいっぱいになってしまい、
化学物質過敏症になってしまっては大変です。
外に出てもオフィスにいても、いつも化学物質に曝されている今、できることなら住環境くらいは、
せめて厚生労働省が定めた化学物質の室内濃度の指針値以下にしたいものです。